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INAC神戸入りも決定。一部で「サッカー界のアン・シネ」との声もあるイ・ミナとはどんな選手?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
前列左から2番目の背番号10がイ・ミナ(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

12月8日から日本で行われているサッカーのE-1東アジア選手権。女子の部は本日行われる韓国対中国、日本対朝鮮民主主義人民共和国(以降、北朝鮮)の試合が最後になるが、今大会で話題を集めているのが韓国女子代表のイ・ミナだろう。

12月8日に行われたなでしこジャパンとの試合で敗れはしたが、韓国の2点目をアシスト。そのテクニックもさることながら、端正な顔立ちと愛くるしいルックスが目を引き、『サッカーダイジェストweb』でも「人気急上昇中のビーナス!」と紹介されたほどだ。

もっとも、韓国ではかなり前から有名人だった。韓国では美顔の持ち主を「オルチャン(顔=オルグルがチャン=最高を合わせた造語)」と呼ぶが、イ・ミナは“オルチャン・サッカー美女”の代名詞とされている。

(参考記事:なでしこジャパンとも対戦した“韓国女子サッカー界のアイドル”イ・ミナが超絶かわいい!!)

神戸入り報道に韓国メディアも反応

そんなイ・ミナが来季からなでしこリーグのINAC神戸でプレーすることが、12月12日INAC神戸の公式サイトを通じて正式発表されている。イ・ミナの神戸入りはかねてから噂されてきたが、晴れてINAC神戸の一員になったわけだ。

注目したいのは、韓国メディアの報じ方である。

「“蹴球オルチャン”イ・ミナ、日本のINAC神戸移籍」(『国民日報』)などと移籍のニュースをこぞって伝え、総合スポーツメディア『SPORTS Q』などは「イ・ミナ日本進出、イ・ボミ-アン・シネに続くスポーツ韓流」というタイトルをつけた展望記事も報じている。

言うまでもなくイ・ボミは、2011年から日本で活躍する女子プロゴルファー。今季は1勝に終わったものの、昨年と一昨年には日本女子プロゴルフツアーの賞金女王に輝いた別名“スマイルキャンディ”である。

一方のアン・シネは今季、日本女子プロゴルフツアーに初参戦し、さまざまな話題を振りまいた“超絶セクシークイーン”。今年のYahoo!検索大賞で、アスリート部門賞を受賞した人気者だけに、女子ゴルフに詳しくなくてもその名を聞いたことがあるだろう。

(参考記事:韓国ゴルフ界最高の超絶セクシークイーン、アン・シネがスゴい!!)

「日本はかわいい韓国女性に特に熱狂する国」

『SPORTS Q』はそんなふたりに続く逸材としてイ・ミナを紹介。「日本はかわいい韓国女性に特に熱狂する国」だとしながら、「イ・ミナに注がれる列島の関心も、イ・ボミやアン・シネに劣ることはないと思われる」としている。

参考までにふたりを撮影したことがある韓国の著名なスポーツカメラマンであるカン・ミョンホ氏にも、イ・ミナについて聞いてみたが、カン・ミョンホ氏も絶賛だった。

「サッカー選手とは思えないルックスの良さ。これまで女子サッカー界の美女と言えば“サッカー女神”イ・ユギョンが真っ先に浮かんだが、私が撮ってきた女性アスリートの中でもキュートさでイ・ミナにかなうものはいないですよ」と語っていたほどである。

(参考記事:写真36枚!! 韓国の永遠のカメラ小僧カン・ミョンホが捉えてきた“スポーツ女神”たち)

“女子サッカー界のアン・シネ”になれるか

だからこそ気になるのはその実力だが、韓国で残してきた実績は申し分ない。仁川(インチョン)現代製鉄でプレーした今季は、韓国女子リーグの最高峰であるWKリーグで14ゴール10アシストを記録。得点ランキング2位に入っている。

もともと韓国女子サッカー界の人気選手と言えば、“女メッシ”の異名を持つチ・ソヨンや、“韓国女子サッカー美貌担当”とも言われたシム・ソヨンが有名だったが、最近はイ・ミナが人気。

韓国のサッカー記者たちの中には、かつてINAC神戸で活躍したチ・ソヨンを引き合いに出しながら、「チ・ソヨンに次ぐ韓国女子サッカーの“顔”的存在」と評価している者もいれば、「イ・ミナは“女子サッカー界のアン・シネ”。見た目も技術もセクシー(魅力的な)・フットボーラーですよ」と言う記者もいた。

本日行われる韓国対中国戦でも先発出場が濃厚なイ・ミナ。大会初戦の日本戦では前述の通りアシストを決め、続く北朝鮮戦でも孤軍奮闘していたが、韓国女子代表は今大会でまだ一度も勝てていない。

イ・ミナからすれば、最終戦となる中国戦で勝利して有終の美を飾り、神戸への新生活に弾みをつけたいところだろうが、果たして……。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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